◇◇◇ 読後感想 ◇◇◇

例えば、藤ノ木古墳に埋葬されている人物は崇峻天皇ですとの説を法隆寺の古文書から読み解いています。梅原猛さんの「隠された十字架」と森浩一さんの「敗者の古代史」でも書かれています。百済観音さんの歩みは日常を仏様と生活している慈しみが感じられます。通常の法隆寺論の違いは興味深い。

学術的視点を深めようとする方には、多くのヒントに気づくのではないでしょうか。

全体で200編の短編集になていて、気が向いたらページを捲って読めます。しかし法隆寺に興味ある人は一気に読んでしまうのではないでしょうか。

小僧の時代から亡くなるまで真摯に寺院の生きがいもイイ!

澤田瞳子さんの作品は飛鳥・奈良時代をテーマにした作品が多く、どの作品も時代考証が日本史に沿って読んでいても違和感がない。

は天平9年から始また裳瘡(天然痘)感染拡大を新羅からの感染を感じさせながら、庶民や子供たちが感染し防疫に蔵に隔離したり医師や僧侶や朝廷に仕える役人たちと、疫病を種に新興宗教を起こして、金儲けをするさまなどはコロナでマスクを高額で販売していた業者につながる。現代に通じる業を描いていいる。天平の時代も令和の時代も、ワクチンがないと同じような隔離しか対策がない。なお感染症対策でワクチンが使われるのは、江戸末期の種痘、当時は牛痘と呼ぶのが始まり。